Concrete reforming association
1.試験体は何ですか?
1.シラン系表面含浸材の特徴は?
試験体が異なる条件で作製された場合、改質効果は試験体によって異なる結果を示すことが予想され、結果としてけい酸塩系表面含浸材の改質効果の相対評価
が困難となります。従って、同一条件下で比較できるようにするため、K572試験「けい酸塩系表面含浸材の試験方法(案)」に従って作製されたモルタル基板とされてい
ます。(CL-137 3.2.2品質評価項目解説より)
シラン系表面含浸材はコンクリート表面に塗布することで表層部に疎水層を形成し、汚れ防止や劣化因子の侵入抑制を目的としています。けい酸塩系表面
含浸材も同様な効果を期待していますが、けい酸塩系表面含浸材は表層部の空隙をC-S-Hゲルで充填し、劣化因子の侵入抑制を行いますが、シラン系のよう
に疎水層が形成されないので、撥水状態にはなりません。
15.屋上パラペットの笠木は、施工後、撤去したままで良いか?
6.劣化過程が潜伏期とは?
Q&A
10.既設がシート防水の場合は使用できるか?
8.建築学会でいうケイ酸質系塗布防水と同じ?
2013コンクリート標準示方書「維持管理編」(土木学会)でいう外観グレードⅠのことです。
①外観上の変化が見られない ②腐食発生限界塩化物イオン濃度以下 ③中性化残りが発錆限界以上。
9.どれくらいのひび割れ幅まで有効か?
11.K572試験とk571試験において同じ試験項目があるが?
けい酸塩系表面含浸材が含浸しないので、シート防水層等の撤去が必要です。
7.けい酸塩系表面含浸材を施工した場合、将来、再施工は可能か?
けい酸塩系表面含浸工法は、JASS8でいう塗布防水に該当しませんが、コンクリート構造物を緻密化することで、防水、止水効果を発揮しています。
JASS8では、「透水係数(mm/s)が無塗布試験体の1/3以下」とされています。一方、けい酸塩系表面含浸工法は、K572試験の加圧透水性試験で0.5
MPaを48時間加圧した結果の浸透深さ比になります。試験方法は違いますが、優れた止水性の実績があります。また、水圧がかかる部分については、水圧側
からの施工が原則ですが、背圧水面側からの施工も可能です。※含浸工法は、現場で練り混ぜ塗りつけないので剥がれないのが特徴
2.実際はコンクリートに塗布するので、あくまで参考値ということですか?
16.小規模な施工も対応できる?
そのとおりです。けい酸塩系表面含浸工法が適用されるコンクリート構造物の性能は、モルタル基板で求めた試験結果のみで評価できるものではなく、適用される
コンリートの品質、施工の方法に大きく左右される。(中略)現場で直接対象構造物に対してけい酸塩系表面含浸工法を適用した上で原位置試験を実施するか
、構造物から採取したコア試験体あるいは構造物と同等のコンクリート試験体で適用効果を判断する。(CL-137 4.6材料の予測値解説より)
反応型には、ケイ酸ナトリウムを主成分としている製品が多く販売されていますが、けい酸カリウムを主成分とした製品もありますが、同様な反応となります。
但し、けい酸カリウムを主成分とすることで、止水性能に大きな差異があります。
外観試験、透水量試験、吸水率試験、中性化及び塩化物イオン抵抗性試験は、K571試験に準じて実施しますが、試験時の温度や湿度条件が違います
ので、K571試験結果と単純には比較できません。
標準単価は使用できません(養生、派遣費用等割り増し)が、対応はできます。
13.材料のみ購入して、自社で施工しても良いか?
11.建具等に付着した場合は?
1.反応型の含浸材には、けい酸ナトリウムとけい酸カリウムを主成分としたものがあるがどこが違う?
7.優れた施工性や経済性?
どちらが有効とは言い切れません。シラン系表面含浸材はコンクリート表面に塗布することで表層部に疎水層を形成し、汚れ防止や劣化因子の侵入抑制を
目的としています。しかし、主成分によっては紫外線の影響を受けることもあるようです。
一方、けい酸塩系表面含浸材は表層部の空隙をC-S-Hゲルで充填し、劣化因子の侵入抑制を行います。シラン系のように疎水層が形成されないので、
撥水状態にはなりませんが、コンクリート表層部の空隙を充填しているので、水などの劣化因子の侵入抑制をすることで、内部鉄筋に悪影響を与えにくいものと
なります。
もちろん中性化、塩害対策の効果を検証するにはそれぞれの該当する試験がよいのですが、完了検査時点では時間やコストの面で得策ではありません。けい酸塩系
表面含浸工法は、表層部の空隙を充填し緻密化することで劣化因子の侵入抑制を行うものです。緻密化されていれば劣化因子の侵入抑制及び劣化因子を連行す
る水分の浸透も抑制できます。(CL-137 3.1けい酸塩系表面含浸材の品質 一般解説より)
従って、完了検査時に現場で透水量を測定し、改質(緻密化)の状態を発注者が直接行うことが重要です。
4.なぜ透水量試験で良いのですか?
3.表層評価は義務付けですか?
試行工事で適用されている官公庁(※)もあります。表層の評価は新設コンクリ―トのみに適用されるものではなく、耐久性向上を目的として適用される表面
含浸材でも適用が求められます。耐久性の向上を目的としているので塗布した場合は、すべてにおいて効果の検証が求められます。けい酸塩系表面含浸工法
の設計施工指針(案)コンクリートライブラリー137(2012土木学会)6,5完了検査 6.5.2 性能確認試験 (1)けい酸塩系表面含浸工法を適用したコン
クリートの完了検査では、設計時に設定した性能が確保されていることを試験によって直接確認するとされています。
3.シラン系とけい酸塩系表面含浸材を併用することは可能?
含浸材が表面に残ると白化の原因となりますが、含浸材の浸透性を良くしたことで、表面に残りにくくなり、白化しにくいのが特徴です。但し、歩行部分は滑り
防止を目的とした散水洗浄が必要です。
5.塗膜の付着強度は?
モルタル試験体でのK572試験結果だけを信じないで、現場において、完了検査時において効果の検証を行うことは税金を使用している者の責務です。
12.新築にも使用できるか?
17. どれくらい効果が継続するのか?
施工手順通り施工していただければ自社施工は可能ですが、専門の施工者をお勧めします。
直ぐに水で洗い流して下さい。白くなり、落としにくくなります。強風時の飛散防止にも注意が必要です。養生を行って下さい。
8.トンネル、ピット等の漏水対策に使用できるか?
13.長寿命化に有効か?
第三者機関による試験結果なので、コメントはできませんが、「けい酸カリウム系の含浸材でやっと止水ができた」、「最後にたどり着いたのが、けい酸カリウム系」、
「再漏水しない」という声を耳にします。試験条件の確認や、実績を確認する必要があります。
けい酸塩系表面含浸工法は、一般的に吹き付け、ローラー塗りで済み、施工性や経済性に優れています。
均一な塗布量管理が必要な場合に使用が考えられます。紫外線が届く場合は24時間程度で退色しますが、紫外線が届きにくい場所でも退色する製品
もあります。また、フェノールフタレインを使用していない安心タイプもあります。
けい酸塩系表面含浸材の使用で長寿命化対策に有効ですが、吸水防止用工法は、撥水効果があるので防汚対策に有効で、より一層の長寿命化につながります。
3.効果の検証方法は?
可能です。WATER SHIELD(強化仕様)は、先にけい酸塩系表面含浸材を塗布し、その後にシラン系表面含浸材を塗布するものです。シラン系表面含浸材
が劣化しても、けい酸塩系表面含浸材で劣化因子の侵入抑制をしますので、イニシャルコストは高いですが、トータルコストを考えれば余分な足場や交通規制も抑
えることが出来るので長寿命化に有効な工法かと思います。
※有効とされる論文もあるようです。
コンクリート表面含浸材による塩害・凍害複合劣化抑制に関する研究コンクリート工学年次論文集VOL.31、NO.1、2009
良質なコンクリート構造物を整備するには、初期段階よりひび割れ対策が必要で、新築段階からの使用が重要です。
14.屋上防水で保護コンクリートの目地は撤去するのか?
使用できますが、専門の施工者をお勧めします。
12.外壁タイル面でも使用できるのか?
2.K572試験結果ではカリウム系もナトリウム系も大差ないようだが?
K572試験では0.2mm未満のひび割れに対して試験をしていますが、製品によっては、0.3mm未満であれば有効(止水効果がある)なものもあります。
大きいひび割れは、別途補修が必要です。※CL-137では、0.2㎜未満のひび割れを想定していますが、0.1㎜で試験していたり、カルシムを補充したりしている
場合がないか注意が必要です。
4.性能の向上とは?
1.けい酸塩系表面含浸材とは?
塗膜接着力は、0.7N/㎡以上をクリアしています。
けい酸アルカリ金属塩を主成分とする材料のことで、コンクリートに含浸し、水酸化カルシウムと反応してC-S-Hゲルを形成しコンクリート表層部を緻密化(内部の空隙を充填)する等して改質させる機能を有する材料のことです。詳細は、土木学会のけい酸塩系表面含浸工法設計施工指針(案)(コンクリートライブラリ137)を確認ください。。
止水、防水の観点から、適用範囲内で適正な施工の場合、10年保証(改修の場合は7年保証)としています。
現在は16年の実績を確認し、15年保証も可能です。
浸透性を良くするため、撤去することをおすすめしますが、撤去しないで止水することも可能です。
10.公共建築工事標準仕様書に記載が無いが、新築時に使用して良いか?
同仕様書に記載が無いですが、初期のひび割れ対策として有効です。使用の際は、発注者と協議してください。
※含浸材を塗布することで、微細な空隙をC-S-Hゲルで充填して、水分移動を抑止して、雨水などの外部からの水分も浸透させないようにすることが出来ます。
「現場で練り混ぜる必要がない、直接コンクリート表層部へ浸透するので剥がれない」のが特徴で、土木構造物で広く使用されています。
コンクリート構造物の空隙を充填することで、外部からの劣化因子(CO2や水分等)の侵入を抑止するので、中性化、塩害、凍害等の対策が可能となります。
コンクリートライブラリ137の 3章 3.1 一般 (3)で、下記の7つの変状対策の可能性が示されています。
①中性化対策 ②塩害対策 ③凍害対策 ④化学的侵食対策 ⑤ひび割れ対策(乾燥収縮ひび割れ含む) ⑥透水・吸水・漏水対策 ⑦すり減り対策
3.けい酸塩系表面含浸工法の特徴は?
寿命(条件付きで10年保証)を迎えた場合、余分な防水層を撤去しないで、再施工が可能となります。メンブレン防水(アスファルト防水、シート防水等)
は再防水の際、発生材が発生し、コストも高くなります。
2.表層の評価方法は?
けい酸塩系表面含浸材とすることで、空隙を緻密化し、劣化要因を抑止しますので、長寿命化に効果的です。また、亜硝酸リチウムを配合している製品も
ありますが、鉄筋の防錆対策としても有効です。
6.融雪対策で塩カルを使用するが、影響は?
2.劣化因子の侵入抑制に必要なのはどちら?
含浸材の浸透性を良くしたことで、1度塗りで済み、塗布後の散水洗浄も不要です。従って、工期短縮、コスト縮減に貢献します。
1.シリカリの特徴は?
3.散水不要タイプの使用箇所は?
2.含浸材塗布後の散水洗浄不要タイプは、通常、塗布跡が白化するが?
現場から採取したコンクリートコアを試験体とする加圧透水試験あるいは現場において実施する透水量試験は、表層部の水密性を確認するための試験方法として
既往の試験データも豊富にあり、多用されている性能確認方法である。(CL-137 6.5.2コンクリートの性能確認試験解説より)
現在K572試験可能な第三者試験機関は、1社のみです。また、現場で行う試験も公正な第三者機関が求められますが、利便性も考量し、主要都市でも公正な
試験を実施できるよう働きかけていく必要があります。
5.何処に試験を依頼できますか?
4.無塗付の方がスケーリングが少ないこともあるようですが?
代表的な方法として、表層透気試験や表面吸水試験があります。
14.固化型と反応型の違いは?
固化型は、主成分(けい酸リチウム)が水酸化カルシウムと反応した後、残りの主成分が乾燥にともなって難燃性の固化物となって空隙を充填します。
一方、未反応のままコンクリート中に残存している主成分が、乾燥後も可溶性で、水分が供給されると再び溶解して水酸化カルシウムと反応するのが反応型
です。ここが基本的な違いです。
効果に影響はありません。むしろ改質化することで劣化因子の侵入を防止しますので、寒冷地や海岸に近い場所におすすめです。
鉄筋の防錆対策として、亜硝酸リチウムを添加しています。
3.亜硝酸リチウムを配合しているようだが?
コンクリートライブラリ137 第4章 4.4 けい酸塩系表面含浸工法の選定 (2) において、劣化過程が潜伏期の既設コンクリート構造物に単独での適用が
可能とされています。
5.けい酸塩系表面含浸工法の適用範囲は?
所要の性能を発揮するけい酸塩系表面含浸材をコンクリート表面から含浸させ、コンクリート表層部の空隙を固化物あるいはコンクリート中の水酸化カルシウムと反
応させたC-S-Hゲル(※)で充填させることにより、コンクリートの耐久性を向上させる工法のことです。
※カルシウムシリケート水和物は生成する条件によってCaO、 SiO2、H2Oそれぞれの構成比率が変化するとともに、結晶性の乏しい物質である。 特定の決まった化学組成を持っていない
ので、・・・(まんがでわかるコンクリート引用)
含浸材を塗布しても止水性能の違いや経年劣化によって水が侵入し、スケーリング量が無塗付の箇所に比べて多くなることもあるようです。シラン系表面含浸材
の暴露試験ですが、寒地土木研究所の論文では、製品によっては無塗付の方がスケーリング深さが少ないこともあるようです。
けい酸塩系表面含浸材でも止水性能がなかったり継続できなければ、同様なことが発生する可能性があります。従って、試験結果だけを信じるのではなく、塗布
後の透水量で確認したり経過観察(試験)することで、劣化因子を連行する水の侵入が抑制されているか確認する事が重要です。
半日程で大凡反応します。
9.反応速度は?
コンクリート構造物の品質確保の手引き(案) 東北地方整備局より引用
コンクリート強度は、設計者が求める品質の中で重要なものです。従って、現場Iにおいて供試体検査などが行われますが、実際は打設後の養生等によっては、
密実でない部分が発生します。この部分は弱点となりやがて劣化因子が侵入し、凍結溶解や鉄筋腐食の原因となり設計を満足できなくなります。従って、表層
を密実にし劣化因子の侵入抑制をはかる必要があります。
このようなことからコンクリート表層を透気試験や吸水量試験で表層の密実性を計測し評価する手法が存在しています。
1.表層の評価とは?
15.着色タイプの使い方は?
2.けい酸塩系表面含浸工法とは?
構造物の外見を変えることなく構造物の性能を向上させることが可能で、かつ、施工性や経済性に優れています。
水圧側の塗布が基本ですが、背面水圧側からの塗布でも漏水は止まります。現在、最適な止水工法を実験中です。
4.シラン系の吸水防止用を併用した工法があるが、改質用のみで問題がないのでは?
天端はひび割れ幅が大きいこともあるので、笠木で復旧することをお勧めします。
散水洗浄の回収が難しい箇所での施工(河川上流域等)や散水洗浄工程を省略したい場合等の使用が想定されます。
ケイ酸カリウムを主成分としており、高い止水性能を有しています。16年間再漏水していない実績は、劣化因子と一緒に劣化因子を侵入させないので、
長寿命化にも大きく貢献できる製品です。まずは水を止めて、長寿命化!
塗り忘れを防止するた紫外線が届きにくい場所でも退色する着色タイプや水掛試験用の遮水材入りも用意しています。
4.その他の特徴は?